目次
コロナにより現在は募集を中止しております(令和5年1月)
令和元年度 入門講座受講生募集開始しました!
第2クール 初級 (対象:一般)
「鍉鍼のみでも出来る古典鍼治療、大阪漢方鍼医会入門講座」
① 9/15 ② 10/20 ③ 11/17 終了しました。
第3クール 中級講座(対象:初級修了者)
「患者の主訴・愁訴に特化した本治法」
① 1/19 ② 2/16 ③ 3/15 終了しました。
「鍉鍼のみでも出来る古典鍼治療、大阪漢方鍼医会入門講座」
1 開講にあたって
- 目的ここ数年間に大阪漢方鍼医会の入門講座の扉を叩かれた人たちに、なぜ当会を希望されたのかを尋ねましたところ、二番目に多かった答えが、古典鍼灸治療を基礎から勉強したい、そして一番目に多かった答えは、鍉鍼治療を会得したい、でした。これらの意見をもとに検討した結果、森本式鍉鍼の考案者である森本繁太郎先生を講師に迎え、受講者の希望に全面的に沿うようなシステムで臨む事にいたしました。
- 講座内容1クール3回、計9時間の授業のみで、皆様が大阪漢方鍼医会の研修部に進まれたとしても、技術に遅れを取らないだけの内容のプログラムになっています。( 下記参照 )
1日目 | 「座学と技術チェック」
①開講に当たっての挨拶と、古典鍼治療と鍉鍼についてのプレゼン[講師、森本繁太郎] ②治療上大切なテクニック「姿勢、補の手、押手、刺し手」と診察法「望、聞、問、切」と、治療法「取穴法、補瀉法」等のチェック[講師、森本繁太郎] ③②を総合した技術チェック[講師、森本繁太郎] |
2日目 | 「診察・診断法から治療法までの理論およびテクニックとプロセスの習得」
①座学「私の診察・診断法」[講師、森本繁太郎] ②①で学んだ診察法をベースに素早く邪を見つけ出し、それを適切に処理する瀉法を習得するプログラム ③技術面を主にした質問会 |
3日目 | 「診察・診断から治療の実際および講座のまとめ」
①治療上大切なテクニックと診察法から治療法までを、講師や助手のサポートを受けながら、受講者それぞれが自分のものに出来たかを確認するプログラム ②全体を通しての質疑応答 ③受講者からの感想 ④講評と閉講の挨拶[講師、森本繁太郎] ⑤講座修了証書の授与[助手] |
2 大阪漢方鍼医会で古典鍼治療を学ぶ意味について
「古典鍼治療」と言っても範囲は膨大です。大阪漢方鍼医会が取り組んでいる「古典鍼治療」ですが、基本の書は今を去ること2000年前に扁鵲によって著された『難経』です。これに『素問』『霊枢』等の考え方も加えて、会員や受講者の臨床に役立つ事を最大の目的にしています。
鍼治療にも色々な考え方が有りますが、大阪漢方鍼医会では病態を改善した先に病症も解消させられるのが、「古典鍼治療」の強みだと考えています。
従って、この入門講座から研修部へと進まれる事によって、その学や術が学べるようになっています。
3 森本式鍉鍼について
①形と材質
棒状で、段差が有りますが、粒は有りません。全体の長さは5.5センチ、その内の竜頭の長さが3.5センチ、この部の直径は1ミリ、残りの鍼尖部の長さは2センチ、この部の直径は0.8ミリです。材質は銅が主ですが、金、銀、亜鉛等も有ります。当然ですが、体に刺さることはありません。従って、出血させる事もありません。
②形の持つ意味と使い方について
形の持つ意味ですが、鍉鍼に段差をつけることによって、治療家の気が太い側から細い側へと集約しつつ流れます。加えて、粒がないことにより拡散や減衰を避けながら、治療家の気を患者の穴所に向かって発することができます。また、押手の作り易さにも考慮しています。つまり毫鍼と同じ使い方で、自在に気の操作ができるような治療道具に仕上がっています。
③鍉鍼治療のメリット
・消毒に神経を使う必要が有りません。
・1本あれば長く使えます。
・折鍼や感染の可能性は、限り無く低いです。
・ドーゼ過多が防げます。
・アトピー性皮膚炎や蕁麻疹等にも、容易に使えます。
・無痛です。
④鍉鍼治療のデメリット
・刺激感が無いため、治療直後には満足感を患者に与え難い事が有ります。
⑤毫鍼と鍉鍼の効果の差について
・基本的には有りません。もし有るとすれば、それは治療家側の技術や、思い込み等々です。診断プラス手法が正しければ、必ず好結果が現れます。
4 古典鍼治療における診察法
①望診:主に顔面の五色「青、赤、黄、白、黒」を診察対象にします。
②聞診:五声「呼、言、歌、哭、呻」五音「角、徴、宮、商、羽」五臭「臊、焦、香、腥、腐」
五声と五音は聞き分け、五臭は嗅ぎ分けます。
③問診:五味「酸、苦、甘、辛、鹹」五液「涙、汗、涎、涕、唾」
五味では、飲食の好き嫌いを、五液では体液の状態を問います。
その他、難経六十八難の〈井栄兪経合の主治症〉も、四診法によって知る事が出来るので、治療効果の有無・終了の決めて・予後判定等に使います。
④切診
a.脈診
患者の橈骨動脈部に現れる脈状を察知し、診断、治療、予後判定等に使います。
脈差診、祖脈診、全体脈状診、脈位による脈状診等等、多種の方法が有ります。
b.腹診
患者の腹部に現れる病的変化を察知し、診断、治療、予後判定等に使います。
c.切経
体内で起こったトラブルや、体外からの邪の影響は当然経絡にも反映します。切経により、滞りや不足、或は冷えや熱等の偏りを察知し、診断、治療、予後判定等に使います。
d.尺膚診
特に外邪の種類と、その状態を察知し、診断、治療、予後判定等に使います。
e.背候診
ここには各臓腑の兪穴が存在していて、臓腑の状態を発信していますので、それらを察知し、診断、治療、予後判定等に使います。
5 補の手と姿勢と押手と刺手
①姿勢
診察時や治療時の良い姿勢とは、無駄な力を抜いた状態のことです。そのコツは、臍下丹田に重心や意識を置く事です。
②補の手
診察・治療時の手は、治療効果および予後を左右します。従って、補の手を作っておくことは大変重要です。具体的には、患者が、気持ちが良いと感じる手です。
③押手
下面さえぴったりと揃っていれば半月形でも満月形でも構いません。
④刺し手
肩から指にかけて力が入っていると、鍉鍼に術者の気が伝わりません。鍉鍼が手から抜け落ちない程度に優しく持つ事が大切です。
6 生きて働いているツボの取り方
①「生きて働いているツボ」とは
国際標準部位「モデル点」を中心にして、若干の誤差の範囲内で現れる反応点。つまり、治療で最も効果が出る場所の事です。
②具体的な取り方
取穴している指を動かすと脈状も変化します。この変化の中の一番良い脈状を現す場所が「生きて働いているツボ」です。
③ツボ所見
虚は、陥下、弛緩、冷感、枯燥、脈微かに動ずる等、実は、発赤、緊張、熱感、圧痛、硬結等です。
7 補瀉法
8 治療終了の目安
9 注意事項
当会では次代を担う若い力を養成するために入門講座を開講しております。
漢方理論に基づいた鍼治療に関心のある方、または古典がよくわからない方にも興味を持ってもらえるよう臨床家が講義します。そして、鍉鍼による衛気営気の手法など、手から手への実技指導を行います。奮ってご応募ください。
<お申込み先・ご質問>
お申込みや、お問合せ こちらへ(メールフォームが開きます)
主 催 | 大阪漢方鍼医会 |
スケジュール | 第 3 日曜日
午後 13:00 – 16:00 入門講座 |
期 間 | 第1クール(なし) 第2クール 初級 第3クール 中級講座(初級修了者向け) |
定 員 | 1クール 12名程度 先着順 要事前申し込み |
対 象 | 鍼灸学生 鍼灸師 |
費 用 | 初級 1クール(3回)¥21,000円(教科書代3,000円・鍉鍼(ていしん)代1,000円を含む) 単回¥7,000円 中級 |
会 場 | エルおおさか(旧:府立労働会館)○天満橋駅から西へ300m |
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